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これからのカナダ産業の展望

カナダ経済は好調にある。2013年第一四半期のGDPも2.5%の増加。これは2011年第四四半期以降では最高の伸び率となっている。もともと最近の経済の好調さはカナダ国内でも指摘されており、GDPに関しても強気の読みをエコノミストが多かったが、それをも上回る数字となった。この点から見ればカナダの今後の経済の展望も明るいように思える。

 

ただ、喜んでばかりも入られない面もある。このGDPの予想を上回る高い伸び率はおもに輸出の好調さに支えられたもの。とくに資源・エネルギー関連の輸出がGDPの伸びを支えた面がある。このことそのものは決して悪いことではないが、天然資源の輸出は国内経済、とくに内需の拡大とあまり関係しない。国内市場の消費が伸びなければ経済はどんどん輸出に頼りがちになってしまう。とくにカナダの場合は輸出先に占めるアメリカの割合が群を抜いて高い。そのためアメリカ経済の影響を受けやすい状況になってしまうのだ。アメリカ経済は近年回復基調が進んでいるが、まだまだ予断を許さない状況である。リーマンショックのようなことはもう起こらないとしても、再び市場に不安が起こったときにカナダ経済にどれだけのダメージが生じるのか、この点は注意すべきポイントとなるだろう。

 

一方、カナダの連邦政府では自動車と航空機産業への支援を行っており、税制の優遇や財政支援策を導入している。どちらの業界も再編の動き、あるいは環境問題と絡んだ新技術の導入など市場の変化が見られているだけに、カナダのメーカーがどれだけ世界市場に食い込むことができるか注目される。

 

そのほかの点では各国との経済・貿易協定の交渉が挙げられる。実はこの点はあまりうまくいっていない。EUとの包括的経済・貿易協定(CETA)の交渉でも双方の意見が噛みあわずに平行線を辿っている状況だ。また、韓国とのFTA交渉もまだまだ時間がかかると見られている。TPPをはじめとした経済協定の動きが活発化されている中、カナダの今後の立ち位置にも注目される。

 

全体的に見れば今後のカナダ経済はそれほどマイナスに考える必要はない。アメリカ経済も不安を抱えているものの、まだまだ強靭さを保っているため、そのメリットを享受しつ、いかに依存度を抑えるかがポイントとなりそうだ。

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